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幼少期 魔法の練習6
幼少期   魔法の練習6 シャバンシャム騎士爵  (1-7)


小さな体はすぐに、満腹になる。
ディアナに、口に手を当てゲップの仕草をして、満腹を伝える。

イサク父上は、食事を中断し徐に話し始めた。

「我がシャバンシャム騎士爵家から初めて旅立つ者がいる。

  この春からアサミは、大都ジアンテの皇立ジアテラル学園に初等部に入学する。」

「私たちも卒業した立派な貴族寮があるのよ。」 と続けるミサト母上。

ショウが、気になったのは『大都ジアンテ』の方だ。
 【大都ジアンテ? 首都だよね。】

「講義は、青湿神月(6月)からになる。入学は、光回精月(4月)なんだが、
遠隔地からくる貴族の子弟やお付きの者達が入寮に伴う混雑が落ち着くのを
木昇龍月(5月)いっぱいまで待って始まるんだよ。」

と説明して食事を再開するイサク父上。

「アサミ、一週間後にイサクと出発だから明日から準備するわよ。」
「はい。楽しみです。」

母上の言葉に嬉しそうに答える姉上。

暫くして、皆が席を立ち始めショウも涎掛けを外されて

無言で手を合わせて合掌し、
 【ごちそうさまっ】 と心の中で感謝した。

直ぐに、ディアナに抱えられて自室に戻された。


       *     *


ベッドまで運ばれた処で、ディアナに礼を云う。
「あーと」  【ありがとう。】 はにかむショウ。

感謝を伝えたい。舌も回らない。
キョトンとするディアナに、困惑した。

伝わるか、どうかも判らない。みんなの言葉も解るし聞き取れている。
しかし、自分が話している言葉になっていない言葉が理解されているかも不安だし
日本語として心の中で話している言葉が、話せるようになった時に通じるのかが心配なのだ。

キョトンとしたまま、部屋を出るディアナを見送り、ベッドに寝て仮眠を摂った。


       *     *


食事の後から眠かったが、我慢していた。
眠った者は、大人も子供も重たいものだ。

酔った同僚や友達を負ぶったことや電車で隣の家族や他人に
寄りかかられたときの重みを知っている人もいるだろう。

ディアナを気遣う元・日本人としての本能が働いていた。

睡魔に襲われるままに、眠り続けた。


       *     *

目覚めてすることは、気になっている本の再確認である。



       *     *
       *     *
       *     *

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