幼少期   魔法の練習５ 朝食  (1-7)


両手で目を覆い、今起きましたの芝居をする。
誰が来たのか、分らないけれどたぶん彼女だろう。

「おーおー、でーさ」
 【おはよう。ディアナさん。】

「おはようございます。ショウ坊ちゃま。」
微笑みながら彼女は、ショウを抱き上げて部屋を出た。


 【ねぇ？どこに連れていかれるの？】


  　　　　　＊　　　　　＊

初めて連れてこられる部屋に入った。
家族皆が、食堂らしき場所に集まっていた。

「来たか、ショウ。おはよう。」
と声をかけてくれるイサク父上。

「おーさー」 【おはようございます。】
「ショウ、おはよう。今日も元気ね。」

「「「「ショウ、おはよう。」」」」」

母上ミサトに続いて、子供たちがみんなで挨拶。
 【軍隊みたいだ。そういう感じの家なの？。ぴしっとしてるね。】

みんなは、すでに食べ始めていた。
食膳の祈りをしているか、知りたかった。
日本人なら合掌するけれど、誰に祈っているのか知りたい。


  　　　　　＊　　　　　＊


長方形広めの長テーブルの上には、生野菜のサラダ、硬めの黒パンとジャム。
小豆の煮物や肉と野菜の煮物が並んでいた。飲み物は、水で薄められたワインや
ヤギ・ヒツジのミルクのようだ。

右奥にある扉の近くで、テーブルの最奥に座っている。
父上の左側の斜め前に座っているのが母上のミサト。

その正面に、アレク兄上。母上の横に、アサミ姉上。
その横に、アオイ姉上が座っていた。上の子供たちは、
父上たち大人と同じものを少なめに手ベていた。

アオイ姉上の正面に、サレク兄上が座り、
アオイ姉上の左隣に、マリア姉上とお付きのメイドが座っている。

下の世代の子供たちには、高さが調整された木製の椅子が用意され
硬さを変えたバン粥とジャムや野菜や肉の塩味のペーストを飲み物付きで食べていた。


「ショア坊ちゃま、此処に座っていてくださいね。」
 「あーい」 【はい。うん！】

椅子に座っていることに驚くアオイ姉上とマリア姉上。
ディアナに、涎掛けの布を首に巻かれた。


 【朝食なの？ 授乳じゃないの？】


マリア姉上の正面に、メイドのディアナと共に座ったショウは、
ディアナの膝の上で、水で薄めたミルクを吸い飲みで飲まされ
パン粥とジャムも初めて口に運ばれた。

パン粥は、薄い塩味。ジャムは、砂糖が入っていない自然そのままの味。


「ショウ、美味いか？ 今日から様子を見ながらショウにも離乳食を食べさせる。」
と父上イサクが話すと、続いて母上ミサトが、
「早いかも知れないけれど、もう座ってるし家畜のミルクを飲めるんじゃないかと思ってね。」


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口に物が入っているので、笑顔と頷きで返事する。
 【美味いよ！ 濃い味の現代版、元・日本食も良いけど、これもいい。】


中世後期の英国では、現代と同じ様に、早い時期から離乳食を与えていたことが、
出土した古い歯骨のデータや文献から文化人類学で分かっているらしいんだ。

生前の京介は、ネットニュースの記事を読んで感心していた記憶がある。
入試が生えてくる子供たちには、２歳から４歳でペースト状の野菜、肉、
その他・様々な固形食などを与えていた。

６歳から８歳の英国の子供たちも
大人と同じ食事を食べさせる様になった。

ここで問題なのは、カルシウムやマグネシウム・コラーゲンである。
カルシゥムは、ミルクから摂れるとしても、マグネシウムやコラーゲンが、
テーブルの食事には、不足していたのである。

小豆の煮物や肉には、少量入っているかも知れないが、
まだ他にも知らない情報があるので、テーブルの上の食事だけでは分らない。




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2023/04/05～水の魔法～
近くに水場が無い場合、魔蘇をそのまま使うため出現量は少ない。
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近くに水場が無い場↓合、魔蘇をそのまま使うため出現量は消費魔力に比例する。